⑥プーリーユニットを付ける
それでは、プーリーユニットを付けていきます。下記のように、裏側のランプレートが外れないようにしっかり掴んで、元の位置にはめ込みます。
Vベルトをプーリーボスに引っ掛けて、ボスワッシャーも付けます。
そして、プーリーフェイスをはめ込みます。しかし、このまま、プーリーナットを締めてはいけません。
というのも、プーリーフェイスをはめ込んでも、プーリーフェイスがボスワッシャー(またはプーリーボス)にしっかり当たっていません。Vベルトのベルト幅が、プーリーフェイス側にボスワッシャーよりも飛び出しているため、プーリーフェイスが直接ボスワッシャーと接触しません。試しにプーリーフェイスを奥まで何回も当てるとコツコツと鈍い音がします。きちんと当たるときは、カツンカツンと金属どうしがあたる音がします。コツコツという音がしているときは、つまり隙間ができているということになります。このまま、プーリーナットを締めると、締めたときはきつく締まったように思えますが、実際に走り出し、ベルトがプーリーの外円方向に移動すると、僅かながらプーリーフェイスとボスワッシャーの間に隙間ができており、緩んだ状態で走行していることになります。このことは、故障や事故の原因になりうると思われますので、以下のようにVベルトを外円方向に逃がし、隙間を作った状態で、プーリーナットを締める必要があります。
そのためには、クラッチ側でドリブンフェイスの外円まできているVベルトを内円の位置に移動させる必要あります。そのために、ドリブンフェイス間を広げてVベルトを落とし込む必要があります。ドリブンフェイス間を広げるには下記のように、ぎゅっと握りこんで隙間を作る必要があります。
左手側は指が入るのですが、右手側はVベルトが外円まできているので、指を入れる隙間がありません。センタースプリングが大変硬く、私の力では到底隙間を作ることができませんでした。ネット情報では、純正のセンタースプリングなら指の力でだけで縮めることができると書いてあったのですが、無理でした。(行きつけのバイク屋さんは、指の力だけで縮めてました。驚きました!)そこで色々調べた結果、工具を使って縮めることにしました。そのために、まずクラッチユニットを外すことにします。
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