④プーリーユニットを外す
ここからの作業は、最後まで読み込み、きちんと自分で戻せるかイメージできてから臨んでください。特に必要な工具の準備を怠らないようにしてください。手に負えなくなったときに、バイク屋さんに来てもらうしかなくなるからです。相当、カッコ悪いことになります。出張料も掛かることになると思います。
それでは、プーリーユニットを外していきます。
前輪側がプーリーユニットです。
後輪側がクラッチユニットです。
使用する工具は以下となります。呼び方が色々あるのですが、私はバンドホルダーと呼んでいます。最初、プーリーホルダーと呼んでいたのですが、クラッチ側も止めるようになったので、バンドホルダーと呼ぶように変えました。
以下のような感じで使用します。
同じようにプーリーを固定するものとして、以下のようなプーリーロックレンチがあります。
シグナスで使用できるプーリーロックレンチは2種類あります。以下のように柄が「ストレートのもの」と「角度が付いているもの」があります。
純正のプーリーフェイスを使用している場合は、角度が付いている方を買わないといけません。私は、知らずにストレートのものを買ってしまいました。差し込んで、びっくりしました。プーリーフェイスのフィン(複数の羽)に高さがあって、干渉して奥まで差し込めませんでした。しぶしぶ、角度のあるものを買いなおしました。ストレートのものをオークションに出品しようかと思いましたが、社外製のプーリーフェイスは、大概フィンの高さが低いので、社外製を購入したときには役立つかなと思っておいてあります。
プーリーを固定する道具として、バンドホルダーとプーリーロックレンチの2つを紹介しましたが、どちらが使いやすいかと言えば、バンドホルダーです。理由は、バンドホルダーは固定すると、放っておくことができます。つまり、両手でラチェットを握ることができ、力を入れることができます。一方、プーリーロックレンチですが、写真で見ると、一度差し込むとしっかり固定されるかのように思えますが、実際はスカスカです。プーリーロックレンチに片手を取られるので、もう片方の手でラチェットを扱うことになります。故に、どちらかを買うのであればバンドホルダーをお奨めします。私は、プーリーロックレンチの方が、道具としてコンパクトでいいと思い、購入しました。しかし、実際に使用してみて、すぐにバンドホルダーにしておけばとよかったと思いました。その後に購入したバンドホルダーも実は2回購入しています。1回目は、標準サイズのバンドホルダーです。しかし、使用してみて気付いたのですが、プーリー側は固定できても、クラッチ側はホルダーが短くて挟むことができませんでした。そのため、長いバンドホルダーを買いなおすことにしました。YouTube動画で、短いバンドホルダーも拡張すれば、クラッチ側も挟むことができると紹介されていましたが、適当な拡張部品を探すのも面倒だったので、長いボンドホルダーを買い直しました。まとめますと、購入した順番は以下ですね。
①プーリーロックレンチ(ストレートのもの)
②プーリーロックレンチ(角度の付いているもの)
③バンドホルダー(短いもの)
④バンドホルダー(長いもの)
随分と、遠回りしました。最初から④を買っておけば、それ1つで事足りていたものを、、、
そんなこんなで、④でプーリーフェイスを固定して、ラチェットでプーリーナットを外していたのですが、ある日、YouTube動画を見て、びっくりしました。電動工具のインパクトドライバーを使えば、プーリーを固定することなく、簡単にプーリーナットが外れることを知りました。このことを知って、「もう電動工具を買おう!」と決心しました。
というわけで、やっと話を戻してプーリーナットを外していきます。インパクトドライバーに17mmのソケットを取り付けて外します。一撃で外れます。
簡単に緩めました。
外した部品はこちらです。
下記のように3つのパーツが重なっています。表裏があるようですので、取り外したまま重ねておいて置きましょう。
部品番号は左から以下となっています。
クラッチ:5ML-E5657-00
ワッシャ:90208-12050
ナット :95307-12700
個数は各1個です。
私は、ナットだけは予備を買いました。万が一、作業中になくした場合、留めることができなくなるからです。
プーリーフェイスを外していきます。手前に引くだけで簡単に外れます。
外したプーリーフェイスです。放射状に出ている複数の羽が、フィンです。部品番号は28S-E7611-00です。
Vベルトを外す前に、ボスワッシャーが入っています。これも無くさないようにしましょう。このワッシャーを入れることによって、プーリーとプーリーフェイスの間を広げることができ、Vベルトをさらに落とし込むことができるので、発進時によりトルクが生まれ、加速がよくなるそうです。(詳しい方、合っていますか?)通常は、1枚ぐらい入っているようですが、バイク購入時に馴染みのバイク屋さんに「適当にいい感じに入れといて」だけを伝えておいたら、私のは3枚も入っていました。私のシグナスは、星野設計さんのプーリーを使用しているのですが、ネットで検索してみると、プーリー販売者の星野さん自身の指示では、ボスワッシャーは不要を推奨されているようでした。私もボスワッシャーを入れるのと入れないのを試してみたのですが、経験が浅いため違いがよく解りませんでした。故に、外したらきっと無くすだろうと思って、以後3枚ともつけたままにしています。
ボスワッシャーを外して、Vベルトも外しました。
それでは、プーリーを外していきます。プーリーを外すときは、要注意です。奥まで手を突っ込んだら、裏蓋となるランププレートをしっかり掴んで状態で引き抜きいてください。そうしないと、バラバラに分解して取れてしまいます。(↓紺色の軍手で解りにくいですね。)
しっかり掴んで、引き抜きました。
上から見たらこんな感じですね。
(次に続く)
(最初から)